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リハビリテーション

ニューロリハビリテーションとは?

 「ニューロ・リハビリテーション」は、「ニューロ」という医学用語(神経)を冠したリハビリテーションで、脳・脊髄・末梢神経疾患は元より、心臓・肺機能低下や運動器機機能の低下等、およそ「神経」の関与する、種々の損傷・疾患・機能低下に対する「機能改善・機能再構築」に大きく寄与する、新しい医学の潮流であります。
 一層の高齢化に伴い、生活の中での「不活動・不活発」、全身の筋肉の「不使用」や『サルコペニア』(加齢に伴う筋肉減少症)による、歩行とバランス維持能力の低下、変形性膝関節症などの「運動器疾患」、パーキンソン病、認知症、慢性心臓疾患、慢性呼吸器疾患などに伴う諸機能低下が、ニューロ・リハビリテーションにより改善(再構築)されること(可塑性)が、近年の脳神経諸科学により証明されつつあります。
 当院では、こうした経緯を踏まえ、「医学的治療」はもとより、革新的な『ニューロ・リハビリテーション』の導入により、心身機能の改善と「生活の質」の向上、地域コミュニティーでの「尊厳」と「社会参加」を一層確かなものとできますよう「全人的アプローチ」の視点で、皆様をサポートして参る所存でございます。

歩行リハビリ

 日常生活における、立位でのバランス(姿勢制御)機能および、下肢・体幹筋力の低下は、重大な転倒・骨折事故の危険要因となります。
 当院では、以下の諸検査・治療手法を用いて、安全かつ確実に歩行能力・バランス能力の改善を目指します。

(1)バランス機能検査や歩行・バランス評価

(2)全身の筋力検査

(3)レッド・コード

 北欧のノルウェーで開発された、積極的ニューロ・リハビリに不可欠の治療器具。四肢・体幹の重力負担を軽減して、自ら感覚神経および運動神経、さらには、バランス感覚に働きかけ、機能向上を図ることが特徴です。

(4)懸垂型体重免荷歩行器

 脊髄損傷で歩行能力の改善が証明され、他の疾患においても、転倒の危険性や体重負担を軽減(免荷)しつつ、安定したリハビリが可能です。

(5)免荷式手押歩行器

 (4)と同じ目的ですが、機動性を重視して、屋外でのリハビリにも安心して取り組めます。

脳リハビリ

 脳は、億単位で神経細胞が相互に連絡(シナプス)を形成して、ヒトの脳神経機能を維持していますが、いったん、脳卒中などにより損傷を受けても、適切なリハビリテーションにより新たなシナプス形成(脳神経の可塑性)を目指しております。当院では、そのために、下記のリハビリテーション治療を行います。

(1)制約運動療法(CI療法)

 リハビリテーションにおける、機能改善がもっとも確実とされている運動療法で、健側の使用を制限(制約)して、麻痺側を訓練および実生活で積極的に使用するものです。

(2)脳波ニューロフィードバック療法

 脳波の特定の周波数(Sensorimotor つまり感覚運動リズム)を可視化して、ご自分の四肢(主に手指)の動きが脳をうまく制御しているか否か、ご自分で確認(フィードバック)しながら意欲的にリハビリに取り組むことができます。

(3)セラピスト(PT・OT)による「反復促通療法」

 意図した動き(随意運動)を回復するための反復的徒手療法です。セラピストが、伸張反射と呼ばれる「桔抗筋の伸張」を事前誘導し聴覚を刺激して運動関連中枢への予備的合図をもとに、随意的収縮を「促通」します。

(4)知覚(視覚)・記憶探索運動学習

 大脳運動関連中枢には、大きな弱点(ウィーク・ポイント)があります。つまり運動を支配する中核である「4野」(近位筋主体の4a、遠位筋主体の4p)は、「3野」(3a野は、関節・筋などの深部感覚、3b野は、皮膚感覚が主体)との直接的な機能連結がありません。
 このため、前運動野や、補足運動野という、運動野周囲の運動に関する「視覚」や「記憶」を活性化して、運動野を補ったり、役割の交代をリハビリテーションにより促進することも可能です。

(5)経頭蓋磁気刺激療法(TMS)

 大脳を非侵襲的に痛みなく、頭部から磁気刺激して、皮質脊髄路の伝導をモニターします。合わせて、回復期・生活期の脳卒中・パーキンソン病・うつ病等への治療的アプローチも大学病院等で研究され、期待されています。

(6)IVES(アイピス:随意運動介助型電気刺激装置)

 脳卒中片麻痺などにおいて、自発的動作(随意運動)を介助する電気刺激装置で、手指伸展が比較的重度~中等度の方の運動機能・巧緻性(繊細な動作)を改善します。

(7)足漕ぎ型車椅子

 中脳・脊髄に存在する歩行中枢(CPG)を活性化し、下肢伸展筋力増強により、歩行導入に活躍します。

ホームエクササイズ

 普段の実生活の中で、リハビリテーションを実践することがニューロ・リハビリテーションを成功させる大事な要件です。
 そのため、当院では自宅にて可能な「ホーム・エクササイズ」を導入しております。また、実生活そのものがリハビリテーションの実践となりますよう、リハビリテーションの方法を無理なく「移転」する御提案により、皆様をサポートして参ります。

リハビリテーション

 神経リハビリテーションで用いられる方法が学習やスキルの獲得に十分な刺激をもたらすことが明らかになりました。
 脳の可塑性や回復にプラスの影響をもつ要因について、その認識がよりいっそう高まることによって、リハビリテーション実践の進歩をもたらすことになりました。
 集中的に、意味のある、しかもやりがいのある練習を、人々がどのように行うかによって、実際のリハビリテーション自体の過程に違いが生じると現在では認識されています。
 理学療法土は、初期に開発された、エビデンスによる支持の得られない方法論から離れて大きく変わりつつあり、最新の知識に合致した、しかも有望なエビデンスのある方法をしだいに用いるようになっています。適正な臨床試験の結果は、やがてはエビデンスに基づいた実践に寄与することになるのです。現在のリハビリテーション研究の関心とその研究の質が、明るい展望の根拠となっているのです。

「ニューロロジカルリハビリテーション 第2版の序」より
Janet H.Carr、Roberta B.Shepherd 著

(リハビリテーション発祥の地:パリ)

リハビリテーション診療時間

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